CATSキャッツ<仔猫のゆめ>
黄昏の空に夕飯のニオイがたちこめて
稲穂の海に冷たい風が駆け抜けて
小さな田舎道を にんげんの子供たちが走っていく
薄暗い田舎道を にんげんの子供たちが走っていく
・・・家に 帰るために
ボクも どこかへ帰りたい
誰かに「おかえり」と言われたい
胸の奥がぐっと熱くなって ボクはうつむく
――――どこへ帰るわけでもないのに
――――誰かが待っているわけでもないのに
・・・それでも
どこかへ
帰りたいんだ
ふと声がして ふりむくと
母さん猫が
やさしく ボクをみつめていた
「いきましょう」
そうして歩き出したボクたちの足元を
星が 音もなく 照らしていた
写真素材;空色地図
とあるサイトで 桜猫さまという方に出会っ折に
彼女に捧げた詩です。
01年の2月、寒い時期に書いていますが、詩の中の季節は秋です。
私の頭の中では
「ぼく地球」の“紫苑が描いた故郷の映像”を思い浮かべながら
この詩を作りました。
寒空の下、ノラ猫たちはどのようにして暮らしているのでしょう?
どんなに小さな命でも親と子の関係があって
どんなにかすかな想いでも力があって
どんなに儚い夢でも、そこには救いがある――――・・・。
どうでしょう?
今度、野良猫たちを見かけたら、「元気?」とひとこと、声をかけてあげたりしてみては・・・?
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